freee クラウド会計の法人向けプラン 予算・実績管理機能を追加

新サービスについて説明するfreeeの佐々木大輔社長=2日、東京都品川区
新サービスについて説明するfreeeの佐々木大輔社長=2日、東京都品川区【拡大】

 フィンテックベンチャーのfreee(フリー、東京都品川区)は、同社のクラウド会計サービス「freee」の法人向けプランに、「予算・実績管理機能」を追加した。経理状況の“見える化”による、迅速な経営改善を後押しする。

 新機能は、従業員100人程度までの法人を対象にした新料金プラン「プロフェッショナルプラン」で利用できる。損益計算書の勘定項目ごとに前年対比や構成比を確認しながら、月次べースの予算作成がクラウド上ででき、前年実績との対比などが確かめられる。

 このほか日々の入出金の動きに基づいた、売り上げや営業利益の実績が財務諸表やグラフにリアルタイムに反映され、年間の収支目標に対する現状把握がしやすくなる。

 従業員10人までの利用料金は支払い方法が「年額」の場合、1カ月当たり4万2984円から。11人目以降、1人540円の追加料金がかかる。

 今秋には、freee上のデータをエクセルに自動連携させて、エクセル上の予算管理もしやすくする。会計データを活用して資金繰りを自動予測する機能の追加も今後検討する。

 従業員が数十人規模の中小企業では業務に追われる一方で専任の経理担当者を置けないことにより、経営状況の把握が不十分で、いわゆる、どんぶり勘定に陥るケースが少なくない。

 国や自治体への補助金・助成金の申請や金融機関への融資申し込みでは、過去数年分の決算書を求められるケースがほとんど。freeeの活用で決算書類が容易に作成できれば、補助金などの獲得や融資に有利になるといえそうだ。

 佐々木大輔社長は、「この人たちがいないと日本を支えられないという中小企業を新サービスで応援したい」と語った。