【現場の風】トヨタ自動車 新型クラウン、デザインと走り追求 (1/2ページ)


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  • 新型クラウン

 □トヨタ自動車チーフエンジニア・秋山晃さん(55)

 --6月に発売された15代目「クラウン」の開発責任者を務めた

 「(2012年12月に発売された)14代目では、稲妻型のフロントグリルやピンク色の車両を導入するなど、イメージを変えることには成功したが、走りなどの中身で欧州車への対抗軸を確立できたかというと少し足りなかった。新規購入者が少ないことはショックだったので、今回は中身を全て変え、本質的な部分で世界基準を凌駕(りょうが)する車を狙って開発した」

 --クラウンには前モデルで「マジェスタ」「ロイヤル」「アスリート」があったが一本化した

 「なぜ、新規で前モデルを買っていただけなかったかを聞いてみると、クラウンにはタクシーやパトカーのほか、『社長の車』という法人ユースのイメージがあり、これを払拭したかった。『個人向けのエレガントでスポーティーなセダン』と位置づけた」

 --新規の顧客獲得のために特に変えたことは

 「デザインと走りだ。走りでは3つのパワートレーン(駆動系)を用意した。最も走りに自信がある2リットルターボエンジンは、輸入車にも多く、外の顧客を取っていく狙いだ。2.5リットルのハイブリッド車は現行車の乗り換えを想定しており、低燃費と走りを両立させた。3.5リットルはクラウンの重量からみるとハイパワー。楽に走れて、ゆったりと乗ることができる」

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