出光・昭和シェル、来年4月の経営統合を発表 大株主の創業家の一部との協議が決着

出光興産(左)と昭和シェル石油のロゴマーク
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 石油元売り2位の出光興産と同4位の昭和シェル石油は10日、来年4月に経営統合すると発表した。約28%の出光株を持つ大株主の出光創業家の反対姿勢が、最大の障害となり、統合問題は足踏みが続いていたが、同日までに出光と創業家の一部との協議が決着した。

 統合方式は、株式交換での合併とする。新会社の発足後は、現首脳陣である出光の月岡隆会長や木藤俊一社長、昭シェルの亀岡剛社長らが経営を主導する。

 創業家は、創業者の故・出光佐三氏の理念を守り続けることや、新会社が創業家側から2人の役員を受け入れることなどの点で合意。発表によると、出光興産の商号は維持し、ブランドは継続して使用する。

 日本の大手の石油元売り会社は、昨年4月に誕生したJXTGホールディングス(HD)と出光・昭シェルの「2強」に、コスモエネルギーHDを加えた3グループへの集約が進む。