【日本発!起業家の挑戦】AIでオーダーメードの学び方を提供 アタマプラス・稲田氏に聞く (3/5ページ)

アタマプラスCEOの稲田大輔氏
アタマプラスCEOの稲田大輔氏【拡大】

 --それですぐに起業した

 「1人は既婚で2人の子供がいたので、このプロジェクトがうまくいくという十分な確信を持って奥さんを説得し、行動に移すのに数カ月かかりました」

 --才能あふれる人材が大企業を辞めて起業するケースを目にすることがどんどん増えています。三井物産出身の人も多いように感じます。いい潮流ですね

 「確かにそうですね。非公式ですが、三井物産出身起業家のコミュニティーもありますよ。会社は僕らのことを応援してくれています。三井物産にとってもスタートアップのコミュニティーに近いことが有益なのだと思います」

 --世界を見渡すと、EdTechのスタートアップはできるだけ多くの人に利用してもらえるような消費者向けのプラットフォームを設計したり、AI自体が先生の役割を果たすような製品を作ったりする傾向が強いですね。なぜアタマプラスは学習塾への導入という異なるアプローチを採用したんですか

 「アタマプラスはAI技術を駆使する会社ですが、僕たちは生身の人と人との関わりの重要性も理解しているからです。システムを展開するとき、実際に塾に出かけて講師が生徒と関わる様子を見に行きます。そして、生徒がアタマプラスのソフトウエアをどう使うか、AIとどう関わるかを直接観察するようにしています。その情報をAIのアルゴリズムに入力しますし、その情報がアルゴリズムの効果を検証するうえでも大切になります」

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