スタートアップ企業の資金調達額が急増 今年の1~3月、四半期ベースで過去最高 (1/2ページ)

※画像はイメージです(Getty Images)
※画像はイメージです(Getty Images)【拡大】

 ■18年資金調達は4000億円前後に

 日本国内のスタートアップ(急成長を目指す革新的な未公開新興企業)による資金調達額が、2018年には年間4000億円前後に達しそうだ。ベンチャー調査会社のジャパンベンチャーリサーチ(東京都渋谷区)によると、今年上半期(1~6月)の国内スタートアップによる資金調達額は1705億円で、前年同期比約36%増だった。この数字は、ベンチャー企業への投資が大きく増え始めた2014年の1年分をも上回る。

 今年6月29日までに実施したスタートアップによる未公開段階での資金調達が集計対象で、株式公開(IPO)により市場から調達した額は含まれていない。1~3月分だけでも1016億円と、四半期ベースとしては過去最高となった。新規のベンチャーファンドの組成、さらに新規の独立系ベンチャーキャピタル(VC)の設立も相次いでいるうえ、他社との協業などといった「オープンイノベーション」の流れが産業界に広がっていることから、大企業による直接投資も増えたことが、ベンチャー投資急増の背景にある。

 調達額が明らかになっているスタートアップ1027社を対象に調べたところ、調達額が1億円以上が466社と全体の約45%を占める。昨年1年間に5億円以上を調達したスタートアップは142社あったが、今年は上半期だけでも146社に達し、資金調達の規模の大型化が進んでいる。

続きを読む