アパレル大手、衣料品レンタル充実 「所有しない」客層取り込み (1/2ページ)

レナウンが10日に始めたレンタルサービス「着ルダケ」で提供するスーツ
レナウンが10日に始めたレンタルサービス「着ルダケ」で提供するスーツ【拡大】

 アパレル大手などが、衣料品のレンタルサービスに相次ぎ乗り出している。レナウンが10日にスーツのレンタルを始めたほか、ワールドや紳士服大手のAOKIも強化している。景気低迷で消費者が節約志向を強め、モノの所有にこだわらなくなりつつある中、各社とも新しい消費スタイルが定着するとみてサービスの充実を図る考えだ。

 レナウンの新サービスは「着ルダケ」。専用ウェブサイトでプランを選び、希望するサイズや色などを入力すれば、1着5万~6万円相当の新品のスーツが手元に届く。デザインは5種類から選択可能。オプションでワイシャツやネクタイも貸し出す。

 プランには税別で月4800円と月5800円の2種類があり、それぞれ春夏物と秋冬物を2着ずつと3着ずつ利用できる。契約期間の2年間利用した場合、4800円のプランでは11万5200円と、20万~24万円で4着買うより安く抑えられる計算。中川智博・カスタマーリレーション&コーポレートコミュニケーション統括部長は「自分専用のビジネスウエアが(手入れや保管の)面倒なしに着られる」と強調する。

 同社によると、スーツ市場は縮小しており、高級品を求める層と支出を絞る層に二極化しているという。新サービスで、既存のスーツ販売では取り込めなかった客層を取り込み、今後5年間で30~40代中心に1万人以上の利用者を獲得したい考え。3000人以上で採算がとれるとみている。

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