【経済インサイド】「しょうゆを世界標準に」キッコーマン茂木名誉会長、傘寿を超えて意気軒高 (3/4ページ)

米シカゴ近郊のスーパーに並ぶキッコーマンのしょうゆ。舌の肥えた消費者へ向け、鮮度保持ボトル入りの商品も販売を始めた(山沢義徳撮影)
米シカゴ近郊のスーパーに並ぶキッコーマンのしょうゆ。舌の肥えた消費者へ向け、鮮度保持ボトル入りの商品も販売を始めた(山沢義徳撮影)【拡大】

  • キッコーマン名誉会長・取締役会議長の茂木友三郎氏=2018年6月7日、米ウィスコンシン州フォンタナ(山沢義徳撮影)
  • 米シカゴのスーパーに並ぶキッコーマンのしょうゆ。有機大豆を使い「オーガニック」を打ち出した品も人気だ(山沢義徳撮影)
  • キッコーマンが北米市場で展開するしょうゆ製品。食品メーカー向けの粉末しょうゆも伸びており、市販向けは「グルテンフリー」のしょうゆが人気だ(山沢義徳撮影)
  • 米ウィスコンシン州ウォルワースに建つキッコーマンしょうゆ工場。1998年には西海岸のカリフォルニア州フォルサムにも工場を新設した(山沢義徳撮影)

 具体的な地域は南米、インド、アフリカ。現在、東洋食品の卸売り子会社を通じて各地域へしょうゆを販売しているが、「南米とインドは5年以内、アフリカも政情不安がネックだが、10年以内には専門の販売会社をつくりたい」(茂木氏)という。順調に販売が伸びれば、将来的に工場を建てて現地生産に乗り出す可能性もある。

 このうち、南米の食文化は肉料理が中心のため、肉との相性がよいしょうゆの普及が進みやすいといえそうだ。スパイスを多用するインドやアフリカへの浸透には時間がかかりそうだが、世界的な日本食ブームが追い風となるに違いない。

 ただ「日本食ブームを活用するとしても、頼るのは禁物」というのが、茂木氏の持論。「日本食だけでなく、現地の料理にしょうゆを活用してもらうことが普及に欠かせない。現地の味覚やニーズに合った商品開発も重要だ」と力説する。

 実際、「キッコーマンと聞けば多くの人がしょうゆを思い浮かべる」(同)まで北米市場に深く根を下ろしたのも、スーパーなどで地道な試食販売を展開し、ステーキとしょうゆの組み合わせを提案していった結果“テリヤキ”として定着したためだ。近年では有名ブロガーに商品を提供し、ホームパーティーで使ってもらう新たな取り組みも進めている。

レモンやライムの果汁を混ぜたものも