アルファボート、クリエーターを発掘・育成 若者向け動画広告で業界に新風 (1/2ページ)

動画クリエーターと企業の橋渡しをスタートすると取引先にアピールするアルファボートの西谷大蔵社長
動画クリエーターと企業の橋渡しをスタートすると取引先にアピールするアルファボートの西谷大蔵社長【拡大】

 動画クリエーターの育成とコンテンツ開発の「アルファボート」(東京都渋谷区)が本格的に活動を開始した。住友商事の子会社とデジタルメディア事業の米フルスクリーン(カリフォルニア州)が4月に設立した。若者世代向けに動画配信を使った広告手法や販促を企業に提案する一方で、6月に資本業務提携した東宝とも協力して若者に影響力のある、ユーチューバーと呼ばれる動画クリエーターの発掘や育成を手掛け、広告の世界に新風を起こそうとしている。

 5G通信ににらみ

 今月18日に都内で開催された取引先向けイベントで、動画チャンネル「キッズライン」を運営し、絶大な人気を誇るユーチューバーとの専属契約などを発表した。広告主側には、クリエーター目線で若者の感性に訴える斬新な動画コンテンツを提供する。一方で、新鋭のクリエーターらに登録してもらい、映画などの新たな活躍の場を提供したり、広告主の企業との橋渡しを行うことで収入を得られる道を開く。クリエーターのレベルに応じて再生回数や閲覧状況を分析してコンテンツ制作のスキルアップも助言する。

 アルファボートの西谷大蔵社長は、「2020年の高速大容量の第5世代(5G)移動通信方式時代をにらみ、若者向けの広告市場は大きく変化する」と予想。「企業のブランドイメージを守りつつ、若者の感性に近い、(ユーチューバー)の目線を重視したコンテンツ開発が重要になる」と話す。20年をめどに約500人のクリエーター登録を目指すという。

続きを読む