経営

「だじいな おらしせ」 広告の文字、並べ替えたら大ヒット 老舗店のどら焼きが話題に (2/2ページ)

 広告文はSNSなどで「面白い!」と話題になり、改良した点をクイズで答えるキャンペーンには3000件を超える投稿が集まった。

 “ぜったい に ばれない”はずの変更点を言い当てられた

 改良では「清月」の外観は全く変えず、細かな工夫を凝らして品質を高めた。

 具体的な変更点は、(1)電気からガスで焼き上げる方法に変え、より均一な焼き加減を実現した、(2)北海道産小豆と絹手亡(きぬてぼう/比較的新しい品種で、白いあんを生成できる)をブレンドしたあんに変更した、(3)パッケージに窒素を封入し、品種の維持性能を高めた--の3点など。

 だが、顧客からは「生地やあんが変わった」「包装方法が変わった」などの意見が届き、“ぜったい に ばれない”はずの変更点を言い当てられたという。

 デザイン界でも高評価

 どら焼きの売り上げと認知度の向上に大きく貢献したこの広告は7月中旬、富山県内の優秀なデザインに送られる「富山ADC賞」を受賞。デザイン業界でも高い評価を獲得した。

 制作を手掛けたアートディレクターの羽田純氏は「実は今回のリニューアルは、中尾清月堂の社運を賭けた一大事業でした。語順を変える単純な仕掛けですが、じっくり文章を読ませることができ、結果、たくさんの方にどら焼きを味わってもらう機会になりました」とコメントしている。

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