サントリー食品がコーヒー焙煎工場新設 消費者ニーズ多様化で飲料・食品の設備投資続々

サントリーコーヒーロースタリーの新型コーヒー豆焙煎機=30日、神奈川県海老名市(平尾孝撮影)
サントリーコーヒーロースタリーの新型コーヒー豆焙煎機=30日、神奈川県海老名市(平尾孝撮影)【拡大】

 サントリー食品インターナショナルは30日、このほど稼働したグループ会社のサントリーコーヒーロースタリーのコーヒー豆焙煎新工場(神奈川県海老名市)を報道陣に公開した。新工場は缶コーヒー向けで、導入された新型焙煎機は従来の3倍に当たる30万通りの焙煎方法の組み合わせが可能という。他の飲料・食品メーカーでも新たな設備投資が相次いでおり、各社は多様なニーズへの対応や生産能力向上を図っている。

 新工場の開設により、サントリーコーヒーロースタリーの年間焙煎能力は従来の1・7倍に当たる1万7000トンとなる。総投資額20億円をかけて、焙煎時の温風の温度と量を調整できる最新鋭の焙煎機2機などを導入した。サントリー食品の柳井慎一郎常務執行役員は「当面は缶コーヒー向けだが、向上した焙煎技術をあらゆるものに活用したい」と話し、急成長しているペットボトル入りコーヒーでも利用する方針だ。

 飲料・食品各社は、消費者ニーズの多様化に対応すると同時に、生産性向上のため、設備投資や新工場建設を急いでいる。

 味の素では「クノール」ブランドのスープ商品に関し、子会社での生産設備の新設など今期13億円の新規投資を決めた。夕食にもう一品増やしたいというニーズや朝食向けの需要を狙う。味の素AGFも生産子会社のAGF鈴鹿(三重県鈴鹿市)で、人気が高まっているスティックタイプのインスタントコーヒーの生産能力を2割程度引き上げる。

 森永製菓は93億円を投じ、高崎工場(群馬県高崎市)内に第3工場を新設し、健康志向で拡大するチョコレート需要の取り込みを図る。明治は埼玉工場(埼玉県春日部市)に120億円を投じて新製造棟を建設。スプーン計量の必要がないキューブ状の乳児用ミルクなどを増産する。