人手や重機が足りず…西日本豪雨で離島のミカンがピンチ (1/2ページ)

 松山市の離島のミカンがピンチだ。西日本豪雨で多くの畑が土砂にのまれたが、重機やボランティアが思うように集まらず、復旧が遅れている。手塩にかけた果樹が押し流された農家は「(愛媛県宇和島市など)南予の被害がひどいから、島の工事は後回しになるだろう」と焦りを募らせる。

 人口約千人の興居島は、イヨカンの他、「紅まどんな」などブランド品種の産地。豪雨から1カ月近くがたっても、山のあちこちに土砂崩れの爪痕が残り、車道の泥も片付いていない。杉山守彦さん(82)の畑は、約100メートルにわたって山が崩落し、ハウス栽培の設備ごと流された。「畑に向かう農道をまず直したいが、ショベルカーが借りられない。買うにも納入が10月と言われた」とこぼす。

 奥嶋千鶴さん(54)が育てていた高級品種「甘平」も土砂にのまれた。「資金と労力をつぎ込み、やっと冬に収穫だったのに。工事をしないとまた崩れそうで、このままではやり直せない」と肩を落とす。流された場所は放置する予定だ。

 さらに沖合の約2500人が暮らす中島。高級品種「せとか」「カラマンダリン」などの産地だ。島へは高速船で往復3千円ほどかかり、本数も限られているためか、人手が集まらない。「JAえひめ中央」によると、島の農家の平均年齢は66歳で、担当者は「意欲を失う人が増えなければいいが」と話す。

「手伝う人も雇う人も島にはいない」