シャープ白物、国内生産に幕 競争力強化へ 栃木の液晶テレビも年内停止

シャープの八尾工場=大阪府八尾市
シャープの八尾工場=大阪府八尾市【拡大】

 シャープは3日、八尾工場(大阪府八尾市)での冷蔵庫生産を来年9月までに止め、白物家電の国内生産から撤退することを明らかにした。栃木工場(栃木県矢板市)での液晶テレビ生産も年内に打ち切る。親会社の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の製造拠点などを活用した海外生産に切り替え、合理化を図る。

 戴正呉(たい・せいご)会長兼社長は3日、従業員向けメッセージで、八尾工場での冷蔵庫の生産打ち切りについて、「コスト競争力強化が最重要課題。約2年前から慎重に検討を重ね、苦渋の決断に至った」と説明した。

 両工場の従業員の雇用は配置転換などで維持する。従業員数は今年3月末時点で八尾工場が1602人、栃木工場が662人。白物家電の国内販売は続ける。

 八尾工場は1959年、洗濯機の工場として稼働を開始。電子レンジやエアコンなども製造してきたが、段階的な海外工場への移転で規模は縮小し、白物家電では国内向けの大型冷蔵庫だけが残っていた。冷蔵庫の生産はタイなどの海外工場に移管する。研究開発機能は残し、業務用照明器具の生産は続ける。

 栃木工場は今年12月末までに止め、国内のテレビ生産を亀山工場(三重県亀山市)のみとし、鴻海への製造委託を増やす。

 シャープは昨年、電子部品を製造する三原工場(広島県三原市)を閉鎖するなど国内製造拠点の再編を進めてきた。白物家電でも成長が見込めるアジアに拠点を移し、国内生産の歴史に幕を下ろすことを決めた。