自動車大手4社が増収増益 4~6月期決算 米中貿易摩擦、先行き不安も

決算を説明するスバルの岡田稔明CFO(右)ら=6日、東京都港区
決算を説明するスバルの岡田稔明CFO(右)ら=6日、東京都港区【拡大】

  • 自動車大手7社の平成30年4~6月期連結決算

 自動車大手7社の2018年4~6月期連結決算が6日、出そろった。海外販売が好調な4社が前年同期比で増益となり、うちトヨタ自動車とスズキは4~6月期の最終利益が過去最高となった。燃費測定試験の不正などがあった日産自動車とSUBARU(スバル)を含む3社は、原材料費の高騰も響き減益となった。各社とも米中貿易摩擦の影響や米政権が検討する自動車の輸入制限など不安要素に直面し先行きは見通せない状況だ。

 トヨタは経費節減効果も出て最終利益が7.2%増の6573億円。本業のもうけを示す営業利益は18.9%増の6826億円だった。スズキはインドでの販売が好調で最終利益は31.3%増だった。

 ホンダは二輪事業で売り上げを伸ばし、三菱自動車は主力のスポーツ用多目的車(SUV)の販売台数が増えたことが寄与し、両社とも増益を確保した。

 不正があった日産は主力市場の北米で不振だったため、最終利益は14.1%減の1158億円。売上高も1.6%減の2兆7165億円。排ガスなどの検査データ改竄(かいざん)が発覚したスバルも販売台数が落ち込み、最終利益は44.8%減の454億円となった。西日本豪雨で工場を一時止めたマツダも販売費用の増加が響き、最終利益は43.6%減だった。