化学・合繊大手6社 市況改善、4社が最高益

 化学・合繊大手6社の2018年4~6月期連結決算が6日、出そろった。化学品の市況改善で、最終利益は三菱ケミカルホールディングス(HD)と旭化成、三井化学、帝人の4社が4~6月期として過去最高を更新した。住友化学と東レは減益だった。売上高は6社とも増収を確保した。

 三菱ケミカルHDの最終利益は前年同期比21.8%増の581億円。主力のアクリル樹脂原料の市況が堅調に推移したほか、前年同期に計上した傘下子会社の再編費用がなくなったことも利益を押し上げた。

 旭化成も樹脂原料が好調で最終利益は21.1%増の364億円。

 三井化学は樹脂原料を製造する海外の持ち分法適用会社の収益が改善した。

 帝人は特別利益が大幅に増えたことが利益面に寄与した。

 一方、住友化学は国内の薬価改定の影響を受けた医薬品や農薬市況の悪化が響き利益を減らした。

 東レも炭素繊維の原料高に販売価格の転嫁が追いつかず、最終利益は12.5%減の228億円だった。