ソフトバンク系、AI技術者交流施設を本郷に

ソフトバンク系企業が開設したAI技術者と企業が交流する施設「カーネル本郷」=都内
ソフトバンク系企業が開設したAI技術者と企業が交流する施設「カーネル本郷」=都内【拡大】

  • ディープコアの開設したAI技術者と企業が多様に交流する施設「カーネル本郷」=8日、東京都文京区

 ソフトバンクグループ傘下で人工知能(AI)に関する起業家を育成・支援する「ディープコア」は8日、AI技術者とAIを活用したい企業が実験を行うなどさまざまな交流をすることができる施設「KERNEL HONGO(カーネル本郷)」(東京都文京区)を開設した。同社は、東京大が近くにあり、同大出身者らがAI関連スタートアップ(ベンチャー)を多く立ち上げている場所として本郷に注目した。同社の雨宮かすみ最高財務責任者(CFO)は「近隣の各社と連携しながら本郷をテック(技術)系の聖地として盛り上げたい」と意気込んだ。

 カーネル本郷は、AI技術者を中心に100人がメンバーとして参加しており、企業や研究機関との共同実験ができるコンピューターなどの設備も完備している。また、シェアオフィス運営のウィーワークが、利用者が交流しやすいようなデザインを手がけた。ディープコアは、今後も関西や九州の大学周辺などでカーネル本郷と同様の施設を開設する方針だ。

 ディープコアはソフトバンクグループの100%子会社で、孫正義会長兼社長と大型買収などに携わってきた仁木勝雅氏が社長を務める。仁木氏は「起業のために自ら手を挙げなかった優秀な技術者を起業に向けて支援していきたい。そうしなければ起業家は増えない」と述べた。