東芝、営業益9割減 半導体メモリーに代わる稼ぎ頭の不在浮き彫り (2/2ページ)

決算内容を説明する東芝の平田政善専務=8日、東京都港区(山沢義徳)
決算内容を説明する東芝の平田政善専務=8日、東京都港区(山沢義徳)【拡大】

 車谷暢昭会長は、システム販売後に人工知能(AI)などを使い、保守やサービスで継続的に収入を得るモデルの構築を急ぐ考えを示す。ただ、事業を軌道に乗せるには時間がかかる見通しで、早期の収益貢献は難しい。

 成長に向けた投資余力も大きくはない。東芝は6月、株主還元のため、東芝メモリの売却益を使い約7千億円の自社株買いを行うと発表。実施すれば投資余力がそがれるだけに、再成長に向けた展望は、なおも見通しにくい状況にある。(今井裕治)