離職率減らしたい 重労働負担軽減スーツ導入 兵庫・尼崎のリサイクル会社

パワーアシストスーツを装着してラード缶を持ち上げる作業員=尼崎市東海岸町
パワーアシストスーツを装着してラード缶を持ち上げる作業員=尼崎市東海岸町【拡大】

 重労働の多い作業現場の離職率を低下させようと、廃油の回収・リサイクル会社「浜田化学」(兵庫県尼崎市)は8日、体に装着して力仕事の負担を軽減する機器「パワーアシストスーツ」の導入を始めたと発表した。食品リサイクル分野での機器導入は珍しく、同社は作業効率の向上に加え、高齢者や女性の従事にも期待している。

 導入する機器は、パナソニックの子会社「ATOUN(アトウン)」(奈良市)が製造。本体を背負ってベルトで固定すると、荷物を持って立ち上がる際に機器が体を上に引っ張ることで作業負担が軽減する。

 浜田化学は飲食店や工場から回収した廃油を飼料用油などに加工しているが、作業の大半が重労働で、入社しても体力面の不安から離職するケースも多く、人手不足が長年の課題となっていた。作業負担を軽減するために7月から機器2台を導入。産業廃棄物の肉脂やラード缶を運んでコンテナなどに流し入れる作業で使用しており、さらに10台を追加する予定だ。

 実際に使用した男性作業員は「腰の負担が減り作業がスムーズになった」と話す。岡野嘉市社長は完全に機械化することも検討したが、低額で多様な作業に対応できるアシスト機器の方を選択したといい、「作業員の負担を減らし、高齢者や女性にも働いてほしい」と語った。

 浜田化学とアトウンは今後、現場での稼働時間などを参考にどの程度作業が効率化したかなどの調査をまとめる。