サンゴ生息に一役 海中の太陽光再現 京セラ、LED照明開発

 京セラは、海中に差し込む太陽光を発光ダイオード(LED)で再現した照明を開発した。サンゴや水草などが実際に生息している自然界の環境に近づけることで、屋内の水槽でも海中生物が飼育しやすくなるという。

 京セラは、「紫色LED」が発する光の波長を独自の調光技術で調整し、海中の光に近づけた。静岡大との2カ月間の実証実験では、新たな照明を使うとサンゴの鮮やかな色が維持され、サンゴの成長に重要な役割を果たす藻類の生息にも適していることが判明した。8月中旬発売の家庭用は、水深ごとに異なる光4種類を再現し、参考価格は10万円前後。京セラは、水族館向けなどの大型照明も開発を進め、2021年度に水槽用のLEDで売上高10億円を目指す。