高級ミラーレス、競争激化 出遅れた「2強」が近く参入 (2/2ページ)

高価格帯のミラーレス一眼カメラが並ぶ売り場=9日、東京・有楽町のビックカメラ有楽町店
高価格帯のミラーレス一眼カメラが並ぶ売り場=9日、東京・有楽町のビックカメラ有楽町店【拡大】

 カメラ映像機器工業会によると、17年の国内メーカーによるカメラの世界出荷台数で一眼レフは前年比10.1%減だったが、ミラーレスは29.2%増だった。ニコンとキヤノンは一眼レフとの競合を理由に高価格ミラーレスへの進出に慎重だったが、市場の広がりを見て方針転換した。

 ニコンはミラーレスの生産を17年に打ち切っていたが、再参入する。今月23日に新商品を発表予定で、一眼レフのレンズも使えるようにして顧客の取り込みを図る。キヤノンは今年3月に発売した普及価格帯のミラーレス「EOS Kiss M」が好調で、調査会社によると、今年上半期に最も売れた機種となった。波に乗って最高級機を下半期に投入する。

 ニコンとキヤノンには一眼レフで培った豊富な技術がある。両社の参入で高価格帯ミラーレスの顔ぶれはさらに充実する見込みで、一眼レフから切り替える流れも加速しそうだ。