【株式ニューカマー】自社開発にこだわり利益率向上


【拡大】

 □バンク・オブ・イノベーション 樋口智裕社長

 スマートフォン向けゲームの開発・運営を手掛けるバンク・オブ・イノベーションは、自社IP(知的財産)を創出し、少数タイトルに経営資源を集中することでヒットの確率を上げ、利益率を高めている。7月24日に東証マザーズ市場に新規上場した樋口智裕社長は、「マンガやアニメなど複数のメディアでも展開したい」と事業拡大を目指す。

 --ゲームタイトルは

 「4タイトルあるが、3タイトルは自社のオリジナルコンテンツだ。『ミトラスフィア』は2017年8月にリリースし、500万超のダウンロード、『幻獣契約クリプトラクト』は15年2月以来、1000万超のダウンロードで、この2タイトルだけで売上高の9割超を占める。ゲームは無料で、有料アイテムに課金している」

 --業績の推移は

 「2タイトルのヒットで、17年9月期の売上高は前期比74%増の40億100万円だった。経常利益は幻獣契約クリプトラクトの広告宣伝費を増額したことが影響し、16年9月期に3億7500万円の損失を出した。しかし知名度が上がってユーザー数が増え、17年9月期には1億5900万円の利益をたたき出した。18年9月期は売上高が前期比22.5%増の49億円、経常利益は同2.39倍増の3億8000万円を見込んでいる」

 --自社IPにこだわる

 「他社からIPを借りるゲーム開発会社は多い。当社の場合、グーグルやアップルへのプラットフォーム手数料の負担はあるものの、IP利用料を払う必要がないため営業利益率が向上している。IPの有効活用で長期運営を目指した取り組みの結果が出ていると感じている」

 --上場の理由は

 「採用力を強化するためだ。上場することで知名度と信用を高めて、安心して就職してもらえるようにしたい」

 --今後の事業戦略は

 「既存タイトルを長期的に運営し、新規タイトルを毎年1、2本リリースしていく。他社は5本以上開発しているところが多いので本数では見劣りするが、経営資源を少数タイトルに集中させることによりヒット確率を高めていく。今の従業員規模を保ちながら、売上高を現在の数倍にまで高めたい」

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【プロフィル】樋口智裕

 ひぐち・ともひろ 青学大経営卒。2006年バンク・オブ・イノベーションを設立し、現職。35歳。千葉県出身。

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【会社概要】バンク・オブ・イノベーション

 ▽本社=東京都新宿区新宿6-27-30 新宿イーストサイドスクエア3階

 ▽設立=2006年1月

 ▽資本金=4億5700万円

 ▽従業員=143人 (2018年6月末時点)

 ▽売上高=49億円 (18年9月期見込み)

 ▽事業内容=スマホゲームの開発・運営