トヨタ、中国巻き返しへ本腰 新工場設立、先進技術拠点も検討 (2/2ページ)

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 米国と日本で自動運転などの研究を手掛けているグループ会社「トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)」の拠点を中国に設立することも検討している。優秀な人材を採用し、競争力が高く現地に適した商品を開発する。

 1980年代にいち早く中国に進出したVWに比べ、米国事業を優先したトヨタは本格展開が遅れた。

 だが、今年5月には来日した中国の李克強首相が北海道にあるトヨタの関連部品工場を見学するなど、当局との関係も深まりつつある。

 トヨタが主力としてきた米国は市場の伸びが頭打ちとなり、トランプ政権が掲げる保護主義など事業環境の先行きにも暗雲が漂う。今後も成長が期待できる中国市場の重要性は一段と増しており、幹部は「中国がマザーマーケット(母国市場)というぐらいの覚悟でやる」と話している。