【トップは語る】カネボウ化粧品 新戦略で化粧品のブランド力向上


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 □花王執行役員兼カネボウ化粧品社長・村上由泰さん(54)

 --ブランドの選択と集中を含む新戦略を打ち出した

 「化粧品市場は世界的に拡大し、日本もインバウンド(訪日外国人)の追い風を含め活況を呈しているが、残念ながら花王グループは波に乗れていない。グループでは現在、花王本体や(子会社の)カネボウ化粧品などが49ブランドを展開している。だが、強いブランドづくりという点では不十分。そこでいったん全ブランドを(検討の)土俵に上げ、世界で戦えるものを選び直した」

 --選択と集中はどう進めるのか

 「世界的に拡販が見込める『グローバル(G)11』を最優先で育てる。国内中心の『リージョナル(R)8』も強化する。一方、G11とR8以外のうち、個性的で、一定の規模があるものは残すが、それ以外の約20ブランドはなくす。愛着を感じている顧客もいるので、丁寧に時間をかけて2022年までにやめ、他のブランドに移行していただく」

 --17年12月期に約2700億円だったグループの化粧品事業の売上高を20年12月期には3000億円に増やす計画だ

 「年5%程度の安定成長軌道に乗せたい。(その後も成長が続けば)25年には4000億円になる。17年12月期に4%台だった営業利益率も、20年12月期には10%に高める。海外売上高比率は20%から25%に引き上げ、G11は毎年2桁以上伸ばす」

 --花王本体とカネボウのシナジー(相乗効果)は

 「従来はそれぞれが独立して事業を進めていたが、(研究開発や販社の統合で)一体化の形はほぼできた。シナジーは追求できると思っている。ただ、新戦略を打ち出した背景には、個々のブランドが弱いとの思いがあった。顧客が接しているのはあくまでブランド。社名より、ブランドの認知度を上げることが大切だ。新戦略を打ち出したので、あとは目標に向かって突き進む」

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【プロフィル】村上由泰

 むらかみ・よしひろ 立教大経済卒。1986年花王入社。化粧品事業本部ソフィーナグループブランドマネジャーなどを経て、2018年1月から現職。福島県出身。