【ぐるなびのチョットぐな話】食文化のデータ化など立命館大と連携

産学連携協定を締結した滝久雄ぐるなび会長(左)と吉田美喜夫立命館大学学長=8月9日、ぐるなび本社
産学連携協定を締結した滝久雄ぐるなび会長(左)と吉田美喜夫立命館大学学長=8月9日、ぐるなび本社【拡大】

 企業と大学の産学連携が活発化している。文科省によると昨年度、1件当たり1000万円以上の大型研究の受け入れ額は前年度比約31億円増の約273億円、研究実施件数は同124件増の1093件となった。企業が培ったサービスと大学が保有する人材や研究設備とを互いに活用し合うことで、新たなアイデアが生まれることが期待されているのが要因だろう。

 ぐるなびと立命館大は8月、食関連産業の発展を目的とした産学連携協定を締結した。地域の食材や食文化、料理人の調理技術の継承および伝承など、食連産業の発展を目指し、データベース化などを目標に共同で調査・研究を行う。

 ぐるなびの滝久雄会長は「食を大切な柱にしている理念、同じ価値観での連携をうれしく思う。ぐるなびが持つコミュニティーを調査研究に生かしてもらい、食の領域での産学連携の成功例を目指したい」と意気込みを語った。また、立命館大の吉田美喜夫学長も「食文化・食産業の次世代への発展を協働することで、将来を見据えた人材育成に取り組みたい。ぐるなびの食産業における優れた知見と立命館大の学術的見識を融合・発展させ、未来の食産業に貢献する存在となるよう尽力したい」と語った。

 ぐるなびが大学と連携協定を結ぶのは今回が初めてとなる。今回の連携協定は、約2年前から協議を行い、実現に至った。立命館大は今年4月、食分野を包括的に学ぶ食マネジメント学部をびわこ・くさつキャンパス(滋賀県草津市)に新設。同学部を中心に、情報理工学部なども含めた全学的な連携を掲げている。

 具体的な事業については今後協議を進めるが、伝統的な郷土料理の概要やレシピ、地域食材について後世へ伝えるためにデジタル化を図る「地域の食材・食文化のデータベース化」、サービス工学やマーケティング論を応用し労働生産性の向上を目指す「働き方改革としての店舗づくりの共同研究」、料理人の調理技術などを動画化・ロボティクス化し後世に伝えるIR・データ化などを構想中だという。

 また、今秋には同大食マネジメント学部生を対象としたインターンシップ、来年以降にはぐるなび社員による講義の実施といった交流事業も検討されており、人材不足が深刻化している食関連産業を支える若手の育成も積極的に行っていく。密度の高い人材交流により、国内の食産業の現場に沿った新たな食のインフラの誕生が期待できそうだ。

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 ■ぐるなび

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