【フロントランナー 地域金融】青い森信用金庫・月舘智輝支店長(1)


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 □青い森信用金庫・廿三日町支店の月舘智輝支店長

 ■地域の情報を生かした営業活動

 「青い森信用金庫は、青森県八戸市に本店を置く唯一の金融機関です。100年近くこの地で事業を営んできたわけですから、当然に八戸を一番よく知っています。地域とともに歩んできた中で培ったネットワークや情報を“武器”に、お客さまに喜んでいただけるような提案を行っています」

 こう話すのは、青い森信用金庫・廿三日町支店の月舘智輝支店長だ。

 廿三日町支店は八戸市の中心街にあり、商業区域と住宅地が混在するエリアを営業基盤とする。

 中心街という立地から競合の激しいエリアといえるが、月舘支店長は2017年度の業績表彰で、廿三日町支店を総合1位に導いた。

 この業績を支えたのが「地域の情報を生かした営業活動」だ。

 住宅ローンについては、ハウスメーカーなど住宅業者からの持込案件が中心という金融機関が多いだろう。しかし、ハウスメーカーなどの多くは都市銀行や大手の地方銀行と提携しており、青い森信用金庫に案件を持ち込んでもらうことは難しいという。

 そこで月舘支店長が力を入れているのが、職域営業だ。

 個々の顧客を取り込んでいくには、住宅の建設ニーズをつかむ必要があるが、日中働いている現役世代にはなかなか会うことができない。年配の顧客に比べ、若い世代にとって信用金庫は、必ずしも身近な存在とはいえない現実もある。まずは職域営業によって現役世代との接点をつくり、信用金庫が役に立てることを知ってもらおうという考えだ。

 取引先での職域営業において渉外担当者が最初に取り組むのが、従業員に対する定期積み金(積み立て)の提案だ。毎月の「集金」という定期的な接点をつくることで、住宅ローンをはじめとするさまざまなニーズを探っていく。

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 (編集協力)近代セールス kindai-sales.co.jp