就活ルール指針の廃止表明 経団連会長「在り方の議論必要」

企業の採用面接に臨む学生=6月1日、東京都新宿区
企業の採用面接に臨む学生=6月1日、東京都新宿区【拡大】

 経団連の中西宏明会長は3日の定例会見で、現在の大学2年生が対象になる2021年春入社の大手企業の採用選考に関し、会社説明会や採用面接の解禁時期などを定めている就活ルール「採用選考に関する指針」を廃止する意向を表明した。

 中西会長は会見で、解禁時期を定めている現在の採用選考について、「時代に合わないし、経団連が日程を采配するのには違和感がある。(周囲からは)『廃止は困る』という意見はない」と説明した。廃止は、「個人的な考え」としており、経団連として議論を継続する。経団連は20年春入社までの就活日程について、現行スケジュールのまま、会社説明会の解禁日を3月1日、採用面接や筆記試験を6月1日、正式内定を10月1日と決めている。ただ、来春入社の採用面接などが解禁された今年6月1日の例でも、すでに大学4年生の4割強が内定を受けているなどルールが形骸化しておりこれまでも繰り返し、見直しが議論されてきた経緯がある。

 中西会長は採用選考のあり方について、「日程だけの問題ではなく、企業が人材をどう採用し、育てるかは個社の方針。大量の応募書類が来ても、真剣に読み切れない。学生側も大企業志向で、就職でなく『就社』になっている」と問題視。今後、政府や大学も巻き込んだ議論が予想されるが、「就活の在り方そのものをめぐる徹底した議論が必要」と指摘した。