【トップは語る】日清食品 若者市場意識しネットとの連携重視

日清食品安藤徳隆社長
日清食品安藤徳隆社長【拡大】

 □日清食品社長・安藤徳隆さん(41)

 --「チキンラーメン」が誕生から60年を迎えた

 「国内の即席麺市場は、昨年度は56億9000万食と4年連続の増加し、3年連続で過去最高を更新した。しかし、少子高齢化が進む中で、戦略的な顧客獲得を進めなければ持続的な成長はできないと考えている」

 --具体的には

 「力を入れるのは若者、女性、シニアだ。昨年は『カップヌードル』でアニメCMのシリーズを展開し、特に若者のマインドシェアを上げることができた。また、即席麺の男女比をみると、圧倒的に男性が多い。女性に『私たち向けの製品』と感じてもらえるような製品があれば、まだまだ伸ばしていける。シニアはかつてのロイヤルユーザー(忠誠心の高い顧客)だ。量が少ない『お椀(わん)で食べるシリーズ』などを活用し訴求していきたい」

 --若者を意識したCMには定評がある

 「若者は今後のロイヤルユーザーだ。ただ、テレビCMもかつてのような大量投入はしてない。重視しているのはネットとの連携だ。『日清が何かおもしろいことやっているぞ』と話題になれば、若者は動画サイトでアクセスしてくれる。この再生回数を伸ばすことが重要だ」

 --過激なCMに、父親でもある親会社の日清食品ホールディングスの安藤宏基社長は眉をひそめる

 「確かに、(宏基氏は)『創業者(祖父の安藤百福氏)なら絶対に許さないだろう』といつも言ってくる。だが、祖父なら私たちのやっていることは理解してくれていると確信している」

 --このほど出した社史も異色だ

 「おそらく世界初かもしれない。ハードボイルドコミックになっている。創業者が日本刀を使って麺を切り出したりしているシーンもあって、社史でありながら『この社史はフィクションである』と明記している」

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【プロフィル】安藤徳隆

 あんどう・のりたか 慶大院修了。2007年日清食品(現日清食品ホールディングス)入社。取締役、副社長を経て2015年4月から現職。現在は親会社の日清食品ホールディングス副社長を兼務。大阪府出身。