化学業界にシェール革命の波 米国製品の中国流入、供給過剰に危機感 (1/3ページ)

ダウ・デュポンが昨年9月に稼働させたエチレン工場=米テキサス州フリーポート(同社提供)
ダウ・デュポンが昨年9月に稼働させたエチレン工場=米テキサス州フリーポート(同社提供)【拡大】

 原油価格が比較的低位で推移してきたことを背景に好業績を謳歌(おうか)してきた日本の化学業界が、米国からの“黒船”来航に身構えている。米国で生産された圧倒的に安いシェールガス由来の「米国発」石油化学製品が、これから中国などへ流入すると予想されているからだ。日本メーカーは市況悪化などで大打撃を受けかねず、業界関係者は固唾をのんでその動向を見守っている。

 年後半から来年にも

 「米国でシェール革命が起こっている。石化産業の世界地図は、まさに塗り替えられつつある」

 石油化学工業協会(石化協)の森川宏平会長(昭和電工社長)は、シェール由来の製品が日本に与える影響をそう危惧する。

 シェールとは、堆積岩の一種である頁岩(けつがん)のことだ。頁岩中のごく微細な隙間に閉じ込められている天然ガス成分はシェールガスと呼ばれ、米国が輸出しようとしている石化製品はその中に含まれるエタンガスから作る。石化製品の基礎原料であるエチレンの製造コストは、ナフサ(粗製ガソリン)から作る場合の数分の一ともいわれる。

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