トヨタ、世界生産過去最高へ 中国販売増が牽引、一大生産拠点に (1/2ページ)

トヨタ自動車の豊田章男社長
トヨタ自動車の豊田章男社長【拡大】

 トヨタ自動車グループの2018年の世界生産が2年連続で過去最高を更新する。成長を牽引(けんいん)するのは中国での販売増加だ。現地生産の能力増強も進めており、米国と並ぶ海外での一大生産拠点になっている。ただ、米国発の貿易摩擦が激化すれば成長にブレーキがかかる恐れもある。

 トヨタ自動車がグループのダイハツ工業と日野自動車を含む2018年の世界生産計画を前年比1.2%増の1059万4000台に引き上げたことが13日、分かった。中国の販売が好調で、前年比0.7%減の1039万7000台としていた従来計画から一転し、2年連続で過去最高を更新する。

 グループの世界販売は2年連続の過去最高としていた従来計画をさらに2万1000台上乗せし、1051万6000台へ上方修正したことも判明。旺盛な需要に対応して生産を拡大する。

 トヨタは中国の広州市に新工場を建設し、天津市の工場も拡張する。中国全体の生産能力を現在の約116万台から21年ごろまでに約170万台に引き上げる方針だ。

 一方、米国ではトランプ政権が検討する輸入車への高関税措置が影を落とす。トヨタの工場がある米国、カナダの両政府は北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を進めるが、域内の関税ゼロが維持されるか見通せない。日本から米国への輸出車両に追加関税が課されれば、コスト増につながる。

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