羽田と成田は大丈夫? 関空は台風で閉鎖したけれど…自然災害への備えはどうなっているのか

がらんとした関西国際空港第1ターミナルの駐機場=16日午後、関西国際空港(恵守乾撮影)
がらんとした関西国際空港第1ターミナルの駐機場=16日午後、関西国際空港(恵守乾撮影)【拡大】

 2020年東京五輪・パラリンピックを控え、機能強化に取り組む羽田・成田両空港の自然災害への備えはどうなっているのか。

 滑走路が東京湾に浮かぶ羽田空港の津波被災時の事業継続計画(BCP)は、マグニチュード9クラスの南海トラフ巨大地震を想定。ただ、滑走路は海面から最高17メートルの高さにあり浸水被害は発生しないとする。

 仮に浸水した場合でも、即座に対応できるよう排水手順をマニュアル化し、津波警報解除後24時間以内の運航再開を目指す。

 成田空港のBCPは直下型地震で震度6強の揺れが襲い、ライフラインが寸断した場合を想定。自家発電用燃料は空港保安設備用に3日分、ターミナルビル運営用に10時間分を確保している。成田国際空港会社は「直ちに滑走路を点検し、必要な補修を施して離着陸再開を目指す」とする。

 万が一、羽田・成田両空港が同時閉鎖に追い込まれた場合の影響はどうか。

 SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「首都圏を訪れる外国人旅行者は羽田・成田両空港に依存しており、代替の余地はほとんどない」と訪日観光への影響を指摘。1日当たりの訪日客数が3万6000人、消費が44億円減少すると試算する。長期化すれば、影響は訪日客が半減した東日本大震災を上回る恐れもあるという。

 一方、貨物については、企業は多少コストを掛けても代替輸送ルートの確保に動くとし、訪日観光への影響に比べて「短期的に収まる可能性が高い」とした。

(日野稚子)