関空機能不全、日本経済に影 物流コスト上昇、企業影響甚大に (1/3ページ)

 台風21号の影響による関西国際空港の機能不全が、日本経済の中長期的な成長にも影を落とす可能性が出てきた。浸水した滑走路やターミナルビルの一部は運用を再開したが、訪日観光や企業物流の全面復旧は見通せない。関空は旅客数、貨物取扱量がともに国内3位になっており、影響は関西経済にとどまらない。

ほとんど機影のない関西国際空港第1ターミナルの駐機場=16日午後

ほとんど機影のない関西国際空港第1ターミナルの駐機場=16日午後

 観光消費も大打撃

 15日午前9時過ぎ。被災後初となる日本航空の国際便が、再開したA滑走路から台北へと飛び立った。第1ターミナル(T1)ビルの一部も営業を再開。石井啓一国土交通相は「本格的な復旧に向けての歩みを着実に始めたことを歓迎する」と話す。

 だが、現状は完全復旧とはいえない。関空を運営する関西エアポート(大阪府泉佐野市)によると、2017年度の1日当たり発着便数の計515便に対し、16日は約210便。この日に振り分けた大阪国際(伊丹)への移管分(10便)と合わせても、被災前の半分に届いていない。

 国際貨物エリアは停電や建物の損傷で復旧の見通しが立たないほか、空港と対岸を結ぶ連絡橋の工事着手もようやく見えた程度だ。関空からは半導体などの電子部品が年間約1兆3000億円分輸出されるが、メーカーは他空港への代替輸送で急場をしのぐ。

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