【現場の風】SOMPOホールディングス デジタル技術で保険業を変える


【拡大】

 □SOMPOホールディングス常務執行役員兼グループCDO(最高デジタル責任者)・楢崎浩一さん(60)

 --デジタル戦略の牽引(けんいん)役として社外から招聘(しょうへい)されて2年超がたった

 「2016年度からの5カ年中期経営計画で任されたミッションをやり抜くだけだ。それは現在のビジネスモデルを壊すことであり、保険業から卒業し、安心・安全・健康を提供するサービス企業への変革を目指す。今は4合目に来た感じだ」

 --ミッションを達成するには

 「変革を起こすのは若者、よそ者、とんがった者だ。私が率いるデジタル戦略部には20代の若者も外国人もいる。保険を知らない私のような者もいる。デジタル技術の戦略的活用で変革を起こすのに必要な人材を増やし、ミッション達成に向けたデザインも毎日のように変わっている。米シリコンバレー型のアジャイル(俊敏)経営、つまり朝令暮改もいとわないスピードをグループ経営に浸透させていく」

 --成果は

 「17年度には42件のトライアル・実証実験などから10件(開発中を含む)が実サービス化された。失敗を恐れずスピード重視で取り組んできたからだ。これからもオープンイノベーションでベンチャー企業などと手を組み、エコシステム(生態系)を創り出し、安心・安全・健康を提供する」

 --デジタル戦略をビジネスにどう生かすのか

 「持続的と破壊的の両イノベーションに取り組む。持続的とは既存事業を是としてもっともうけるための提案で、商品力強化につながるので現場にとって救いの天使だ。一方、破壊的とは従来事業を認めず新しいものに変える。サイバーセキュリティー事業などだ。こちらは悪魔かもしれないが、数年後に『やってよかった』と天使になる。喜ばれる商品・サービスをいっぱい生み出す」

                   ◇

【プロフィル】楢崎浩一

 ならさき・こういち 早稲田大学政治経済学部卒。1981年三菱商事入社。2000年米Lineo、02年ACCESSなどを経て16年SOMPOホールディングス執行役員、17年4月から現職。東京都出身。