日本損害保険協会は20日、今月4日に日本に上陸した台風21号による保険の事故受付件数が12日時点で約48万5000件になったと発表した。風水害で過去最高だった平成3年9月の台風19号の支払件数の約60万件に迫る。6日に北海道で発生した地震による事故受付件数は、12日時点で1万2000件だった。
今後の調査で件数はさらに膨らむ見通し。被害を受けた建物や自動車の保険金支払額は現時点では未定。一方、6月の大阪北部地震の保険金支払額は866億円、7月の西日本豪雨は1657億円に達した。
西沢敬二会長(損害保険ジャパン日本興亜社長)は20日の定例会見で「平成30年度業績への影響が一定程度は出る」と述べた。災害による保険金支払額は各社の当初の想定を上回る見通し。大規模な自然災害の続発で損害保険会社の保険金支払い負担は増大しており、今後の保険料引き上げにつながる可能性がある。