【木下隆之のクルマ三昧】ホンダの“秘技”「トランクスルーウインドー」は驚愕だけど… (1/3ページ)

クラリティ PHEVは前席からトランクスルーで車の後方を視認できる
クラリティ PHEVは前席からトランクスルーで車の後方を視認できる【拡大】

  • クラリティ PHEVのリアエンドにはめ込まれたガラス
  • クラリティ PHEVのバルクベッドにもガラスがはめ込まれている
  • クラリティ PHEVのリアウインドーに貼られた保管場所標章
  • クラリティ PHEVの後部
  • クラリティ PHEV

 ホンダが発表した新型「クラリティ PHEV」には執念とも思える細工がしてあった。それを発見した瞬間に腰を抜かしかけた。なんと、リアウインドーが上下に分割されていたのだ。

 クラリティ PHEVは、ハッチバックスタイルである。ルーフラインはなだらかに傾斜しており、それはまるでステーションワゴンのようにルーフが長くも見える。そう、ルーフが長く、ルーフ後端でガラス面になる。燃費性能を高めるために、ノッチバックスタイルとはあきらかに異なる、流麗なフォルムとしているのである。

 だがそれだと、リアガラスがほとんど水平に近く寝かされているから後方視界が悪い。ほとんどサンルーフのようだからだ。

◆「覗き窓」越しに安全確認!

 それを補うために、リアエンドでストンと切り落とされた垂直面にガラスをはめ込んだ。一般的には鉄板のハッチとなるはずの垂直面からも後ろを覗けるようにガラスとしたのだ。二枚ガラスとすることで後方視界の確保に挑んだというわけである。

 だが、それだけだと後方視界は得られない事情がある。というのは、たとえばバックミラー越しに後方を確認しようとしても、リアシートやトランクが視界を邪魔してしまうからなのだ。せっかくリアハッチの垂直面をガラスにしても、それだけでは後方視界は確保できないという構造上の欠点がある。

 ではどうするか…。そのための細工が驚きである。リアシート背面のバルクベッドにもガラスをはめ込んでしまった。つまり、ドライバーが後方を確認するときには、リアに座った乗員の後頭部あたりに埋め込んだガラスから、一旦トランク内をスルーして、リアエンドに垂直面ガラス越しに後方を確認するということになるのだ。いわば「トランクスルーウインドー」である。

実はホンダの得意技?