相次ぐ仮想通貨流出 業界の未熟さ露呈、人員・ノウハウ不足 (1/2ページ)

テックビューロが入居するビル=20日午前、大阪市
テックビューロが入居するビル=20日午前、大阪市【拡大】

 仮想通貨交換業者「テックビューロ」(大阪市)から67億円相当の仮想通貨が流出した問題が表面化した。1月のコインチェックによる流出を受け、新たな業界団体を立ち上げるなど、再発防止と信頼回復に向けた取り組みを始めた直後だけに、関係者の間にも衝撃が広がっている。

 テックビューロは20日、システムへの不正アクセスにより、「ビットコイン」など3種類の仮想通貨計67億円相当が外部に流出したと発表した。このうち顧客資産は約45億円で同社は全額を返還する方針。入出金などのサービスを停止しており、金融庁と大阪府警に被害を届け出た。

 「業界が共通して抱える構造的な課題が露見した。このままでは再び流出は起こりうる」。そう語るのは、仮想通貨に詳しい大和総研の矢作(やさく)大祐研究員だ。

 共通する課題とは、企業としての“未熟さ”だ。仮想通貨交換業者の多くはベンチャー企業で、昨秋以降の仮想通貨の高騰で各社の総資産は平均500%以上も拡大。しかし、成長のスピードに人員やサイバーセキュリティー対策などが追いついていない状況がある。

 今回の流出のきっかけについて、テックビューロは「ハッキング被害」としているが、ある仮想通貨交換業者の社長は「十分な人員とノウハウがあれば、サイバー攻撃の予兆を検知し、被害を最小限にとどめることができたのではないか」と話す。

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