仮想通貨マイニング用チップの検証完了 TRIPLE-1、来月にも量産開始

評価用ボードに実装された「KAMIKAZE」(トリプルワン提供)
評価用ボードに実装された「KAMIKAZE」(トリプルワン提供)【拡大】

 ブロックチェーン関連技術を手掛けるTRIPLE-1(トリプルワン、福岡市博多区)は、社運をかけて開発してきた特定用途向け集積回路(ASIC)チップ「KAMIKAZE」(カミカゼ)の実機による機能検証を完了し、チップの正常動作とシステム稼働を確認した。

 カミカゼは、ブロックチェーンネットワークの維持管理技術でもあるマイニング(採掘)などで威力を発揮するASIC部品。こうした用途向けとしては世界初となる回路線幅7ナノ(1ナノは10億分の1)メートルプロセス技術を採用した。

 同社は性能の最終検証を実施しており、仮想通貨の採掘速度(ハッシュレート)や消費電力といった性能・スペックの選定を進めているが、16ナノメートルプロセス技術のチップを使った現時点で最速クラスのチップの2倍以上の処理能力を発揮。マイニングユニット段階で現行の最速クラスと同等の速度を実現した場合では消費電力やスペースが半減するといった当初の目標を達成できるものとみられる。

 同社は10月にもカミカゼの本格量産を開始。11月にもカミカゼを搭載した自社製の初期量産型マイニングマシンの出荷を開始する考えだ。

 カミカゼは、世界を牽引(けんいん)する日本のモノづくりを支え続けてきた電子技術者たちが集結し、“メイド・イン・ジャパンの復権”をテーマに2017年2月、開発をスタートさせた。今年1月にはファウンドリー(受託生産)世界最大手の台湾TSMCがリスク量産(試験生産)の受付を開始。2月末に設計が完了(テープアウト)し、TSMCでの製造工程へと移行している。