【eco最前線を聞く】三井物産 地域新電力の収益元手に地域振興へ (2/3ページ)

 --地域新電力が9月から売電を開始した

 「再生エネも調達先の一つだが、今はまだ全量が再生エネではない。まず市庁舎や学校、給食センターなど公共施設を中心に、通常よりも安い電力料金で売電している。早期に蓄電池を設置して、非常用電源に活用したり、ピークカットを実現できるエネルギーマネジメントサービスを提供し、コストを下げていきたい。まずは調達力を強化すると同時に、荒尾市だけではなく、周辺地も含め販売先を開拓し、調達先と販売先を両輪として全体の規模を増やす」

三井物産の森岡寿夫・国内プロジェクト開発部第三営業室長

三井物産の森岡寿夫・国内プロジェクト開発部第三営業室長

 --商社の強みをどう生かす

 「電力自由化で先行する米国で、エネルギーマネジメントの先端技術に出資している。米ステムは、商業や産業の顧客向けに蓄電池を設置し、情報通信技術(ICT)を使って制御し、電気代など顧客のエネルギーコストを削減するサービス提供し、電力会社向けには、需給逼迫(ひっぱく)時に蓄電池から給電することでピークカットを行う技術も提供する。一方で蓄電システムの米サンバージは家庭向け太陽光発電による電気を小さなリチウムイオン電池にため、これを集めて制御するソフトウエアが強みで、こうした技術を国内で活用していきたい」

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