福島の朝採れ野菜の規格外品、新幹線で東京駅へ 食品ロス問題にも貢献

新幹線で運ばれ、イベント会場で販売された朝採れ野菜=20日午後、東京・八重洲のグランルーフ
新幹線で運ばれ、イベント会場で販売された朝採れ野菜=20日午後、東京・八重洲のグランルーフ【拡大】

 福島県で朝、採れたばかりの野菜を東北新幹線で東京駅にスピード輸送-。JR東日本は、新幹線で運んだ福島県産のタマネギやキュウリ、ナスなどを東京駅のイベント会場で販売したり、駅のレストランで提供したりするフェアを実施している。

 20日午前11時すぎ、福島県の郡山駅。郡山発東京行き「なすの274号」の車内に、この日朝、同県大玉村で収穫された野菜が詰め込まれた段ボール4箱が次々運び込まれ、車内販売の業務用スペースに積まれた。東京駅に到着した野菜は20日夕、イベント会場に並んだ。

 運ばれたのは、需給のバランスがかみ合わないケースや、形が規格から外れていることを理由に廃棄の可能性があった「もったいない野菜」だ。

 JR東は昨年7月、地域活性化を目的に新幹線で東京駅まで各地の農産物を運ぶ「朝採れ新幹線マルシェ」と名付けた事業をスタート。今回は、消費者に渡らず捨てられる「食品ロス」問題への貢献も狙った。

 今回のフェアは30日まで。野菜販売の会場は、東京駅丸の内地下南口の「動輪の広場」や、八重洲口の商業施設「グランルーフ」に設けられている。