苫東4号と知内2号再稼働 北海道電、連休明けに備え

報道陣に公開された苫東厚真火力発電所。地面が一部液状化していた=北海道厚真町(杉浦美香撮影)
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 北海道電力は25日、地震で停止した苫東厚真火力発電所4号機(厚真町、70万キロワット)と、知内火力発電所2号機(知内町、35万キロワット)を同日未明に再稼働させたと発表した。企業が通常営業に戻り電力需要が増加する連休明けに間に合わせた。

 北海道電によると、これら2基の再稼働により同社の電力供給量は461万キロワットまで回復。管内の平日の最大電力需要は300万キロワット台半ばとなっており、供給余力が広がる。

 火力発電として同社最大出力を有する苫東4号機は地震時の出火でタービンへの影響が心配されたが、点検の結果、大きな損傷はなく、24日から試運転を始めていた。知内2号機は地震前の8月から、排出ガス中の硫黄酸化物を取り除く排煙脱硫設備の補修点検をしていた。当初は10月下旬の再稼働予定だったが、地震後の供給力低下を受け前倒しした。