【シリーズ エネルギーを考える】資源確保は国家戦略の一部です キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦さん (1/5ページ)


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 ■シーレーンを守るのが基本

 -エネルギー戦略は経済産業省の所管ですが、宮家さんのご専門である外交・安全保障とも深く関わっています。日本では東日本大震災から7年半が過ぎ、エネルギー問題に対する国民の関心が薄れています。エネルギー政策の重要性を改めてお伺いしたい

 「人類の歴史を振り返ると、エネルギーを制した者が世界を制してきました。最初は火をつくったことから始まり、近代では蒸気機関の発明をきっかけに産業革命が起こり、中東と欧州の力関係が逆転し、現在に至っています。エネルギー資源としては、石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料のほか、原子力も生まれましたが、それ以外に大規模なエネルギー源は見つかっていません。化石燃料資源は日本にはほとんどありませんから、海外からの輸入に頼るしかありません。それらのエネルギー資源をどう確保するかは、本来国家戦略の一部であるべきものです。日本では戦前にそうした考えがあまりにも強調されすぎた反作用から、エネルギーと国家戦略を結びつける考えが薄れてきましたが、諸外国では国家戦略として位置づけている国の方が多いのです。ですから海外のエネルギー企業は国策会社か、欧米石油メジャー(国際石油資本)のような巨大資本です。国際政治の観点ではエネルギーは国家戦略ですから、日本もエネルギーを単なる経済の問題と捉えるのではなく、国家戦略として考えていくべきだと思います」

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