帝人、無線在庫管理システム開発 ローソンで実証実験へ

帝人が開発した在庫管理システムで、商品棚の上に敷くアンテナシート
帝人が開発した在庫管理システムで、商品棚の上に敷くアンテナシート【拡大】

 帝人は11日、ローソンの協力を得て、近距離無線を使って店舗の在庫を自動管理できるシステムをコンビニ向けに開発したと発表した。ICタグ(荷札)を貼った商品を客が手に取り、陳列棚から離れると、棚の上に敷いたシート状のアンテナが感知する仕組みで、店員の業務負担や廃棄ロスの軽減につなげられる。まず2019年2月からローソンの実店舗を使った実証実験に乗り出し、早期の実用化を目指す。

 開発したシステムは、帝人が図書館や病院に納めてきた商品管理システムを、コンビニ向けに改良した。情報送信にUHF帯の電波を使い、大量のICタグを一括して安定的に把握できる。賞味期限が迫った商品の値引きを決める際にも役立つという。これまでコンビニでは、店員が商品を一つずつ手に取り、賞味期限を目で確かめていた。

 実証実験は、おにぎりや弁当など、1日単位の管理が必要な商品を対象に始める計画。帝人では将来的な導入費用を100万円以下に抑えたいとしている。