シーテック、デジタル家電撤退で変貌 異業種に脚光、主役交代も (1/2ページ)

 国内最大の家電・IT見本市「CEATEC(シーテック)ジャパン2018」が、19日まで千葉市の幕張メッセで開かれている。電機大手が主役だった展示会は相次ぐデジタル家電の撤退や縮小で大きく変貌。代わりに脚光を浴びたのは、建設機械やコンビニといった異業種だった。

 にぎわう「IoTタウン」

 「無人の建設現場は遠い未来の夢物語ではない。遠隔オペレーターが自宅で好きなときに施工できる」。シーテックに初めて参加したコマツの大橋徹二社長は16日の講演でこうした構想を打ち上げ、完全自動運転の建設機械の開発を加速させると意気込んだ。

 コマツは、モノのインターネット(IoT)により測量などの各工程を一元管理し、工期の短縮に役立てるシステムを導入済みだ。一方で大橋氏は、国内の建設技術者は2026年に128万人足りなくなると指摘。こうした構造問題に対し「もっと安全で生産性が高い、スマートな現場を実現する」と宣言した。

バンダイが展示した「機動戦士ガンダム」のロボットの試作教材=千葉市

バンダイが展示した「機動戦士ガンダム」のロボットの試作教材=千葉市

 今回の目玉で多くの来場者が足を止めたのは、異業種企業が集まる「IoTタウン」だ。出展したバンダイは、人気アニメ「機動戦士ガンダム」のロボットをコンピュータープログラミングで組み立てて、動かせる試作教材を展示。ロボットによる総菜調理など未来型店舗をお披露目したローソンの竹増貞信社長は「われわれが考える未来のコンビニ像について意見をもらえる良い機会だ」と参加の意義を語った。

続きを読む