グーグルなどへの規制強化も 総務省研究会が初会合 

 総務省は18日、さまざまなインターネットサービスの基盤(プラットフォーム)を提供する、グーグルなど米国の巨大IT企業「プラットフォーマー」への規制の在り方などを議論する研究会の初会合を開いた。プラットフォーマーは、個人情報を活用して利用者の利便性を向上させている一方で、欧州連合(EU)では事業者による個人情報保護取得に対する規制強化が進んでいる。今後、法令の適用拡大についても議論する方針だ。

 プラットフォーマーは、頭文字を取って「GAFA」と呼ばれるグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの4社など米国のIT大手が中心。インターネット検索や電子商取引(EC)のほか、会員制交流サイト(SNS)を使ったメッセージなど国内電気通信事業者と同様のサービスも提供しているが、プラットフォーマーは電気通信事業者ではなく海外事業者のため、電気通信事業法の適用外となっている。

 このため国内では、プラットフォーマーが利用者の氏名などの通信の秘密に該当する情報を取得した場合に、保護するための規定が存在しない。このため今後、こうした事業者を電気通信事業法の適用対象とするかどうかも含めて議論を進める。

 プラットフォーマーは位置情報などさまざまな個人情報を取得する際、利用者の同意を求めるなどしているが、研究会に出席した有識者からは「あまりにも同意が求められると同意に気が回らなくなる。同意以外の情報取得のための手段も必要では」という意見が出された。また、消費者団体からは「情報がどう管理されているか不安視する声もある。海外の事業者なので日本への(個人情報保護の)対応が遅れている」と指摘した。