【高論卓説】米中覇権争い長期化の兆し 世界経済「曇天」 日本に火の粉も (1/3ページ)

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 米中の「貿易戦争」が、長期化する兆しをみせている。米側が単なる貿易赤字の削減を求めているのではなく、中国の経済的、軍事的膨張を止めようとしており、米中両国による「覇権」争いの色彩を強めているからだ。既に国際通貨基金(IMF)は、2019年の世界経済の成長率を引き下げており、この先も「曇天」が続きそうだ。両国経済への依存度が高い日本にとって、「火の粉」が降りかかる危険性もある。(ロイターニュースエディター・田巻一彦)

 ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は12日に放送されたラジオインタビューで、中国が貿易やビジネスの国際規範に違反して、経済力や軍事力を大幅に高めてきたとし「米国の技術を盗むことが許されない状況に置かれれば、中国の軍事力は著しく後退し、中国が引き起こしているとわれわれが考えている緊張の大部分は、緩和されるだろう」と言い切った。

 もはや、中国の対米黒字が減少しても、それだけで米中間の和解が進む可能性はかなり低下しているとみていいのではないか。世界のさまざまなシンクタンクは、30年代における米国と中国の国内総生産(GDP)逆転を予想している。GDPで米国が中国の逆転を許せば、軍事力で対抗する経済的な土台を失い、覇権国から滑り落ちることになりかねないと認識していると思われる。

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