【フロントランナー 地域金融】瀧野川信用金庫・太田幸雄支店長(2)


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 □瀧野川信用金庫五反野支店

 ■顧客知るため謙虚な姿勢を徹底

 「地域に長くお住まいの年配のお客さまが多いため、店周の歴史や街の変遷など、分からないことはお伺いする姿勢で面談しています。その中で、お客さまと同世代である自分の親のことなどを逆に相談してみたりすると、『支店長でも困っていることがあるんだね』などと、親近感を抱いていただけることが多いです。そうした中で、相続対策など、デリケートな悩みについてお話しいただけるケースもあります」

 瀧野川信用金庫五反野支店の太田幸雄支店長は、顧客から相談を持ちかけられたら、有効な解決策を導き出せるように注意深く耳を傾ける。例えば「息子世帯も同居する、二世帯住宅兼賃貸物件の全面建て替え」など大がかりな案件であれば、資金計画や建て替え時期について慎重に検討。提携税理士に同席してもらい、税金面で不利が生じないようにアドバイスを行うなど、借り入れを含めトータルでメリットが感じられる提案につなげていく。

 こうした対応で厚い信頼を獲得している太田支店長は、渉外担当者に対しても、地域を知る・顧客を知るうえで謙虚な姿勢を徹底するよう指導している。

 賃貸物件オーナーへの訪問では奥様が窓口となることも多いが、奥様と折衝する渉外担当者が相談対応で好印象を与えられると、他のオーナー家族への紹介に至るケースもある。まさに太田支店長の営業姿勢がボリュームアップの礎になっていることが分かる。

 2018年3月には、瀧野川信用金庫初の取り組みとなる、不動産活用・相続対策を目的とした「個別相談会」をハウスメーカーと共催。相続税や不動産活用の具体策などについて専門家のアドバイスが受けられる休日相談会で、第1回開催後には計3件・2億3000万円の融資案件へつながった。

 今秋開催の第2回に向けては、より実行性の高い取り組みになるよう重点・準重点地区の取引先1000件・未取引先1000件へのポスティングを展開。内勤職員もポスティングへ参加することについて、太田支店長は「業績を左右する重点テーマを支店全体で実感してもらえたと思います」と語る。

 五反野支店には、地場の不動産屋などから不動産案件が持ち込まれることも多い。このケースでは競合他行庫にも打診していると考えられるだけに、迅速な対応はもちろん、「お客さまが重視していること」の見極めもポイントになる。

 太田支店長は、競合他行庫では取り扱いのない、信金中金との提携商品である全期間固定ローンをうまく活用。顧客の次世代にも直接関係する案件で多くみられる「金利は少々劣っても、長期の安心がほしい」というニーズをしっかりくみ、好評を得ているという。

                   

 (編集協力)近代セールス kindai-sales.co.jp