NY市警官装着のカメラ爆発

 ニューヨーク市警察(NYPD)は、警官が装着するボディーカメラが週末のパトロール中に発火したため3000台の当該製品の使用を緊急停止した。

 NYPDでは最新モデルであるVievu LE5の着用を停止し倉庫に待機させることにした。LE5は約3000台で、NYPDのボディーカメラ全体の5分の1を占める。他のモデルの着用は継続するという。ジェシカ・ティッシュ警察委員は、LE5を使用停止にすると、年末までに全職員のほとんどにボディーカメラを装着させるという目標が達成できなくなると述べている。

 ニューヨーク市警がLE5導入を開始したのは8月で、数カ月で警官への導入を完了する予定だった。だが、10月20日土曜日の夜にカメラが爆発した件により導入は一時停止状態に。ジェームズ・オニール警察委員長によれば、独立系フォレンジック調査担当者による検証を行っているという。

 「ボディーカメラを導入することは、コミュニティの信頼を得るために重要なことだと理解している」とIT分野の担当であるティッシュ委員。「現状では全力で目標を遂行することが我々の最優先事項だ」と同氏は言い添えた。

 ニューヨーク市警では2つの方法のどちらかに落ち着きそうだ。旧モデルのLE4を追加するか、Axon製の別のモデルを併用するか。Axonは5月にVievuを買収した。

 だが、ティッシュ氏によればどちらの案にも欠点がある。

 LE4は在庫が少なく、Axonの別モデルはビデオ録画管理ソフトが異なると同氏。

 Axonはこの状況を迅速かつ安全に解決するため必要なことは何であれ行うと発表している。

 警察によれば、スタテンアイランドの警官がUSB充電器に接続したLE5から煙が出ているのに気づき、充電器からカメラを抜いたところ爆発したという。けが人はなかった。

 ニューヨーク市警ではこの製品のバッテリーが発火する可能性があるとみており、危険物として使用禁止となった。