リアップを追撃 ロートが発毛剤、30~40代ターゲットに 

新しい発毛剤の開発に携わったロート製薬社員ら。「30~40代のまだ発毛剤を使ったことのない男性に届けたい」とした=1日、大阪市
新しい発毛剤の開発に携わったロート製薬社員ら。「30~40代のまだ発毛剤を使ったことのない男性に届けたい」とした=1日、大阪市【拡大】

 ロート製薬は1日、発毛剤「リグロ EX5」(60ミリリットル、税抜き7千円)を17日に発売すると発表した。発毛成分「ミノキシジル」を配合している。薄毛が気になり出す30~40代がターゲットで、スマートフォンのアプリを使った健康情報の発信なども行い、競合品との差別化を図る。

 ミノキシジルは頭皮に使用することで毛を育てる毛包に働きかけ、発毛、育毛を促進する。同社は「育毛および脱毛の進行予防」を効果に掲げ、従来、発毛剤を使用していなかった層の開拓を図る。年間約20億円の売り上げを目指す。

 同社が20~69歳の男性を対象に昨年3月行った調査によると、26・3%が「薄毛について悩んでいる」と回答したものの、そのうち「発毛剤を使用している」という答えは3・3%にとどまった。また、30代の6割が「上の世代が使うもの」と感じているといい、同社担当者は「30~40代の新顧客を獲得し、発毛剤市場の拡大を目指す」とした。発毛に関する健康情報などを含むアプリの開発や、インターネット上での相談も受け付けるサービスも開始する予定。

 国内の発毛剤市場で、ミノキシジルを含む市販薬は大正製薬ホールディングスが発売する「リアップ」のみの独占状態だったが、8月にアンファー(東京都千代田区)が新製品「スカルプD メディカルミノキ5」を発売するなど競合品が登場しつつある。