トヨタ、大変革期へ「カイゼン」続く 既存事業の収益力、さらに強化へ (1/2ページ)

中間決算を説明するトヨタの小林耕士副社長=6日、東京都文京区
中間決算を説明するトヨタの小林耕士副社長=6日、東京都文京区【拡大】

  • トヨタの業績推移

 2019年3月期の連結売上高予想が過去最高の29兆5000億円と、ついに「30兆円」の大台をうかがうトヨタ自動車。ソフトバンクとの提携や、月額定額制でさまざまな車種に乗り換えられる新サービスへの参入など、ビジネスモデル転換に向けた動きも活発だ。しかし、自動車産業の大変革期を勝ち残るためには、コスト削減などで既存事業の収益力をさらに強化する必要があり、6日に東京都内で開いた決算発表会見で同社幹部は危機感をにじませた。

 トヨタ自動車は6日、2019年3月期連結業績予想を上方修正した。売上高は従来予想より5000億円多い29兆5000億円と過去最高を見込む。当初は前期比で減収を予想していたが一転、0.4%増の見通しとなった。同時に発表した18年9月中間連結決算は増収増益。欧州でハイブリッド車が伸び、アジアではタイやインドでも販売が好調だった。

 「地域別には五分五分だ」。18年9月中間連結決算について、小林耕士副社長は6日、このように総括した。増収増益で、売上高が過去最高だったにも関わらず、笑顔はなかった。

 確かに所在地別では、販売台数と営業利益の両方が増えた地域は欧州とアジアだけ。日本は営業増益だったが販売が減り、北米は販売増だったが営業利益は落ち込んだ。北米では原材料価格の上昇が痛手で、中南米などの「その他地域」では現地通貨安が利益を押し下げたという。

 現地企業との合弁事業を展開する中国では、トヨタは販売台数で日産自動車やホンダの後塵(こうじん)を拝す。営業部門を統括するディディエ・ルロワ副社長は、「トヨタにとって極めて重要な市場だ。次のステップで成功するために、中国の社会に貢献しなければならない」と強調。燃料電池車「ミライ」の量産で先行する同社として、水素社会の発展に向けて協力しつつ、現地事業を拡大する考えを示した。

 また、小林氏は「為替相場が1ドル=100円になれば、4000億円の下方リスクがある」と指摘。通期業績予想の上方修正の主因は円安ドル高。円高に反転すれば、営業利益が大幅に押し下げられる懸念がある。

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