【経済インサイド】「安さ」限界…デジタル戦略に活路を見出す通販型損保 (2/3ページ)

ネットで保険の見積もりを比較する男性=3月
ネットで保険の見積もりを比較する男性=3月【拡大】

  • 問い合わせにAIを活用したチャットボットで24時間365日対応するセゾン自動車火災保険のサービス画面(同社提供)
  • 問い合わせにAIを活用したチャットボットで24時間365日対応するセゾン自動車火災保険のサービス画面(同社提供)

 通販型は代理店に保険料を払う必要がないため、代理店型より一般的に2割程度安い。20年前に通販型が解禁になった際は、「自動車保険の市場シェアの3割が奪われる」との見方もあった。だが、蓋を開ければ、毎年、微増を続けてはいるが、シェアは8%にとどまるなど、予想に反して伸び悩んでいる。

 通販型8社の平成30年3月期の最終損益は3社が赤字だ。保険料収入の伸びが鈍い中、認知度を高めようと、テレビCMなどで多額の広告宣伝費を投入していることが重荷になり、利益が出しにくい。国内で初めて通販型を販売したアメリカンホーム医療・損害保険は28年4月に新規の保険販売を終了した。

 「日本では価格だけではなく安心感やブランド力で保険を選ぶ傾向が強い」と大手損保関係者は指摘する。伝統的な損保代理店がきめ細かなサービス対応をすることで、顧客をしっかりとグリップしており、通販型は代理店型の牙城を崩しきれずにいる。

 通販型最大手のソニー損保が28年に実施した消費者調査によると、自動車保険を選ぶ際に重視するポイントは、保険料が64.8%、事故時の対応力が64.6%とほぼ同率で最多だった。

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