【経済インサイド】「4重苦」でも値上げできず… 外食大手、陥るジレンマ (3/3ページ)

平成30年8月中間決算について説明する吉野家HDの河村泰貴社長=東京都中央区
平成30年8月中間決算について説明する吉野家HDの河村泰貴社長=東京都中央区【拡大】

  • 吉野家HDが人件費削減効果を期待する『黒い吉野家」と呼ばれる新業態店舗=東京都渋谷区
  • 吉野家HDが人件費削減効果を期待する『黒い吉野家」と呼ばれる新業態店舗=東京都渋谷区

 吉野家では「黒い吉野家」と呼ばれる「キャッシュ&キャリー」方式の新業態店舗を年間100店舗のペースで増やしていく。既存の吉野家ではカウンターを中心に、店舗スタッフが注文を受け、牛丼を盛りつけ、配膳(はいぜん)、後片付け、会計をこなすため、動き回る必要があった。

 新型店は、学食や社員食堂のように、並べられた商品を客がトレーに乗せて運ぶセルフ方式。接客スタッフはレジの前で会計するだけでほとんど動かずにすむ上に人数を削減できる。シニアのスタッフも対応できることで、人件費の削減につなげられる。また、客単価増加も期待できる。

 リンガーハットのとんかつチェーン「濱かつ」では、連続フライヤーを導入する。提供時間の短縮と、とんかつをあげる鍋に職人やスタッフが張りつかなくてもいいようにする。人の作業を機械や道具でまかなう対応を進めることで、店舗内スタッフを減らし、人件費高騰に対応する考えだ。(平尾孝)