不正融資問題 スルガ銀、預金流出で存続予断許さず (1/2ページ)

 シェアハウス投資をめぐる不正融資問題で、スルガ銀行は融資の焦げ付きに備えた引当金の積み増し額を概ね固めた。大幅な最終赤字に転落するが、一定水準の財務の健全性をひとまずは確保。だが、信用失墜によって預金流出が起きており、経営の存続は予断を許さない。投資用不動産融資に偏ったビジネスモデルの抜本的な見直しも不透明なままで、再生に向けた道のりは険しい。

 「かなり保守的に引当金を積み増した」。有国三知男社長は14日の記者会見で不正融資をめぐる不良債権処理に今期でめどをつけたいとの思いをにじませた。

 スルガ銀は不正融資を受けて貸出金を個別に自己査定。シェアハウス向けは今回の引当金と担保にとっている土地や建物とで約2000億円の債権の9割以上を保全できる見通しとなった。その他の投資用不動産向け融資は延滞率が1%未満と運営に問題がない例が多く、実質与信費用は92億円の計上にとどめた。

 投資用不動産融資は不正についての全件調査を継続中で、追加損失が生じる可能性もある。だが、財務の健全性を示す自己資本比率は9月末時点で8.65%と国内銀行に求められる最低水準の4%を割り込む懸念を回避した形だ。

 一方、深刻な懸念材料もある。3月末に約4.1兆円あった預金残高が6月末に約3.9兆円、9月末に約3.4兆円と、預金が加速度的に流出。不正融資発覚後に他行に預金を移す動きが相次いでいるからだ。スルガ銀が保有する現預金と有価証券を合わせた流動資産は9月末で約6800億円。この額を上回る預金流出が起きれば、運転資金が不足する資金ショートに陥りかねない。このため、日銀の資金供給制度を活用して住宅ローンの債権を担保として日銀に差し入れ、2000億円程度を借りられるようにする準備に入った。

続きを読む